水曜は粗大ゴミの日でした。
私のサークルで介助に入っているお宅のご近所さんから
「自転車が何台も置いてあるがなんとかしてほしい」
と要望があり、
私が確認したところ、
買い物介助で現在使われている自転車
カゴがない自転車
鍵が行方不明の自転車
鍵が行方不明でブレーキが錆び付いている自転車
鍵が行方不明でブレーキが錆び付いていてパンクもしている自転車
の5台がありました。
そこでとりあえず、
そのうち2台を処分することにしました。
リサイクルショップに断られ、
仕方なく有料の粗大ゴミとして出すことにしました。
1台800円。
会費で落とすぞ。
収集日前日、
私は別の介助先からそのお宅に寄り、
鍵の閉まった自転車を引きずって道路脇まで持っていきました。
そういえば、後輩が自転車のカゴを欲しがっていたなぁ。
そこで私はお宅から工具箱を持ってきて
ドライバーを使ってカゴを取り外し始めました。
そのときです。
視界がライトで照らされました。
「君、なにしてるの」
なぬ〜！こんなときに警察か？何でいつもよりによって警察沙汰なんだよ！
振り返ると、V字の反射板をつけたおじさんが立っていました。
まわりにはほかにも同じような格好の人が何人かいます。
犬もいます。
ゴールデンレトリバーみたいなデカイ犬です。
散歩中？(笑)
懐中電灯のまぶしさに目を細めながら、
おじさんの服に書いてある文字をよく見ると
『防犯パトロール』
多分、自警隊かな…。
そりゃご苦労様だな…。
こんな私にもちゃんと声かけてくれるなんて、
ただみんなで仲良く散歩してるだけじゃなかったんだな…。
「はぁ、粗大ゴミを出しているんです」
「粗大ゴミ？」
「はい」
「ふぅ〜ん、自転車を粗大ゴミにね〜」
おじさんは片笑いをしました。
「ご苦労様です」
そう私が言うと、おじさんはニヤけたまま何も言わずに去っていきました。
…自転車を粗大ゴミに出して悪いかよ。
なんならどっかに放置しておくよ。
1600円払って、なのに疑われて、こっちは散々だよ。
確かに、暗いなかドライバー持って自転車をいじっていりゃ、
誰が見ても怪しいですけどね。
私もそれで鍵を開けられたら、
自転車を粗大ゴミになんて出さないわ。
