四角いパレット

katataka's blog

医師不足が問題なのか?

地域枠の推薦入試の出願が、金曜日までだったらしいですね。
地域枠推薦5人、推薦35人、一般前期55人、一般後期5人、編入(今年度から学士だけでなく大学2年生でも可)5人、計105人。
5人増えるけど、実験道具とか座席とかは100人プラスαしか用意がないから、
つまり今までよりも留年者を少なくして、学年が重複する人がいないようにすればいいってことですな。
するてえと、これからは入試も受かりやすくなるし、留年する人もいなくなるし、
医師の数も早期に確保されるようになる!

最近の医師確保対策は、地域の医師数確保のほかに、
診療科ごとの偏重を解消する対策にも力を入れてきています。
古今の産科医や小児科医が不足しているかのような報道しかり。
まあ見方によっては不足はしているんでしょうけどね。
どこが不足してるかなんて、所詮相対的な評価であって、絶対的に足りないなんていえないと思います。
逆に、どこが多いともいえない。
その時代の診療科の進展度合いや技術の高度化によって、あるいは社会の意識や需要・要請によって、
過不足はどうとでも変化しうるものだと思います。
産科医が少なくても、以前の社会の価値観でいえば助産院で産めば解決するのでしょうし。
小児科医が少なく感じるのも親が医院に連れていく閾値が下がっているからなのでしょうし。
あまり具体的に書くと弱みを突かれてしまいそうですが笑
つまり、医師を増やせば解決になるかというと、そういうわけではないんだと思います。
そんなに単純な話ではない。
確かに増やすのも解決の手段の一つにはなり得るのでしょうが、
それだけでなんとかしようとしてはいけない。
これまで社会全体や地域が担ってきた部分が、個々に委ねられるようになり、
それによって個々から専門機関への間のクッションがなくなってきたのだと思います。
そのクッションとは、姑だったり、近所の人だったり、助産院だったりするわけですが、
今まであったその機能の廃絶を考慮せずに、ただ医療機関の需要が高まったからとそこを補うだけでは、
いたちごっこになりかねないのではと思うのです。
国民の生活や健康は基本的には地域が支える。医療機関はそのバックアップを担っているのであり、主体ではない。
それが、医療機関こそ唯一の健康を守るところ、と誤解すると、
医療機関にもっていけばなんとかなる」という過信になってしまい、
やがてはその過剰な期待に対する医療の「裏切り」が生じて、頻回な医療訴訟につながっているのではと思います。
自分たちの健康は自分たちで守る、それを地域で支えていく、という意識がもっと必要なのではと私は感じます。
それを医療機関はしっかりバックアップし、地域を育てていく必要があると思います。

と、あまり時間がなくて勢いで書いてしまいましたが、
本当かなあ笑
明日には別のこと論じているかもしれませんので悪しからず。