四角いパレット

katataka's blog

16:25 犯罪

 火曜の夜に、高校で私と同じクラスだった筑波大学の人から「そういえばさあ」と話しかけられました。「野球部の監督の○○先生、捕まったんだって」「…え?!」「セクハラとからしい」彼女はそう言って笑いました。「うけるよね。もうさ、笑うしかないでしょ」まあ、と私は顔を歪めてほほえみました。
 翌朝、新聞を見てびっくりしました。「甲子園監督、買春」大きな見出しが躍っていました。そして見慣れた先生の顔写真があったのです。そしてその高校の紹介がされていました。「指折りの進学校」「東大11人」「容疑者は熱血英語教師」…。私が高校1年の夏に、私の出身高校は61年ぶり3度目の甲子園進出を果たしました。当時は高校の在校生や卒業生数万人が沸き立ったものです。しかし…。たしかに笑うしかないのかもしれません。この事件に対する評価はまだ客観的にできませんが、でも残念でなりません。4年前のあの喜びと栄光を知る者として、この事件はとても残念です。
 知り合いや友達に「そういえばさ、君の出身校の先生、買春で捕まったらしいね」と言われるたび、なんだか落ち込みます。いい先生だったんだよ、という私の思いは、もはや誰にも通じません。犯罪とはここまで自分を苦しめ、そしてほかの多くの人をも苦しめてしまうものなのだなと知りました。
 私の生まれ故郷ではかつて鈴木宗男が大出世を果たし、この地域では今でも支持者は少なくないです。しかしテレビでは悪い点のみを示し、地元の声としても「あんな人は今はもう支持しない」といった意見のみを放映していました。その人にはその人の良いところや悪いところがあるのに、犯罪を犯すとその部分だけが見られ世論に判断されてしまいます。たしかに犯罪はいけませんし償うべきですが、その犯罪行為のみを誇張する傾向がある気がしてなりません。この社会ではそういうのは仕方ないのでしょう。でも、犯罪者は悪いところしかない、その人のすべての部分が悪い、といった考えはしないように気をつけてほしいです。