四角いパレット

katataka's blog

言語表現

合格発表からしばらくたちましたが、
受験前後でなにか経験値が増えるわけでもなく、日ごろの育児がそう変わるものでもありません。
受験で得られた知識といってもあまり大した知識はなく、
むしろ日ごろの育児で必要なのはそれまでのその子との関わりの経験とその子の立場に立った考え方をする視点だけで、
育児に必要な知識って、そのなかでおのずと必要に迫られて調べたりするなかで得られていくものかと思います。
とはいえ、この受験の経験も今後(育児以外の)何かしらに生かしていかなくては本当にただの道楽で終わってしまいます。
実技試験から数日後に書き留めておいたものがあるので、アップデートしておきます。
今日は言語表現について。私の得点は36/50点でした。だからあまり偉そうなことは言えませんが、当時書いたそのままを載せておきます。

試験官は2人。配点は50点なので、試験官1人あたり25点が割り当てられていると思います。
試験官のテーブルから4〜5メートルくらい手前に、受験者用の椅子が置いてあり、
試験は立ってでも座ってでもかまわないと言われました。
ちなみに私は座って挑みました。立っていると落ち着かない気がしたので。
受験者の椅子と試験官の机の間に、子どものイラストが描かれた紙が貼りつけられた椅子が二つ並んで置いてあります。
「これが噂の、子どものイラストかぁ…」
と少し感慨深く思いましたが、あまり感心している余裕も時間もありません。
そして試験が始まってみると、つい最初の1分近くは試験官2人を交互にガン見しながら話してしまいました。
やっぱり、目の前の人にいる人に視線を合わさない方が無理があるし難しいですよね…
と言い訳しつつ、その後はときどきつい試験官の方へ視線を合わせてしまいながらも、なるべく子ども(のイラスト)に話しかけるようにしました。
イラストはけっこう下の位置なので、そういう意味でも、立って見下ろしながら話すよりは座ってなるべく同じ高さの視線で話した方が自然かなあと個人的には思います。

配点はたぶんこんな感じ。

  • 表情豊かに生き生きと表現できているか(視線を含む)
  • 声の強弱や緩急をつけて表現できているか
  • 20人の子どもたちに伝わるような声量や発音か
  • 聞き手の子どもたちの年齢にふさわしい、わかりやすい言葉を用いているか
  • 順序立てて話をわかりやすく構成し時間内にまとめられているか

上記それぞれ5点ずつ、とか。あくまで個人的な推測ですけれど。
というのも、私の経験として、
たとえば、セリフのところで間を置いたり声をひそめたりすると、試験官は手元の紙にチェック。
視線を全体に見渡して表情豊かに話しかけるようにすると、試験官はまた手元の紙にチェック。
こんな感じだったので、現実的なことも考えると、上記のような配点基準かなあと推測します。
ちなみに、私は「わかりやすい言葉を用いているか」で大きく減点された自覚があります。
準備ができる事項だっただけに、残念。
原作の言い回しに固執せず、もっと思い切ったアレンジをするべきでした。
3歳相手ですからね。
実際現場では多少難しい言葉を使ってもかまわない(そして多少背伸びするくらいがちょうどいい)と個人的には思いますが、
一応試験ですし「幼児に対する話し方」を求められている以上、3歳児に理解できるような言葉を選んで使うのが基本でしょう。

平成30年度前期は、下記の4つから1つを選んで素話するという内容でした。

  • おむすびころりん(日本の昔話)
  • 3びきのこぶた(イギリスの昔話)
  • 3びきのやぎのがらがらどん(ノルウェーの昔話)
  • てぶくろ(ウクライナ民話)

昨年から「うさぎとかめ」「にんじん、ごぼう、だいこん」がなくなって、「がらがらどん」「てぶくろ」が加わりました。
難易度は、登場人物(動物?食物?)の多さが一つのポイントになると言われています。
声の使い分けの数は、登場人物の数ですからね。
すると、おむすびころりんはおじいさんとネズミたちの2者のみの使い分けで済むので、楽ちんです。
また、場面展開も単調すぎず、おむすびが転がる様子など生き生きと表現しやすい、といった意見をネットで見かけます。
実際、私の試験会場で漏れ出てくるのはどれも「おむすびころりんすっとんとん」の歌声でした。
(歌声だから目立って聞こえてきただけかもしれませんが…)
でも、私個人の意見としては、
3びきのやぎのがらがらどん、なかなかいいと思いますよ?
声の使い分けも、小さい声、調子に乗った声、しゃがれた大声、そしてトロルの低くて怖い声と、比較的表現しやすいと思います。
むしろ、声の使い分けが「こぶた」や「手袋」よりもはっきりしていて、それを表現力として逆にアピールしやすいのではと思います。