初めに断っておきますが、今日は個人的な話題です。(まあいつも個人的内容ではありますが)
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私、「語れない症候群」です。
具体的にいうと、「要点把握障害」と「系統的言語表現障害」があります。
障害の程度としては、かなり深刻な状態のようです。
思い返せば大学5年生のときに実習先で先生に突然そう指摘されたこともありました。
「あなたは話が下手だから、人一倍練習しないとダメだ」
そのときは、混乱したし、とりあえず激しく落ち込みました。
しかし、その後、社会人となり、
プレゼンテーションとかいう場面も増えてきた訳ですが、
どこに行っても、プレゼンについていろいろ言われる訳です。
「声が小さい」
「早口だ」
と言われることもあったり、あるいは
「ちゃんと把握してないでしょう」
「時系列になっていない」
「何も考えないでただ漫然と言っているでしょう」
と具体的に指摘されることもありました。
そして今日は、
「あなたは他の同輩に比べて要点のおさえ方が明らかに劣っている」
と指摘されました。
そう言ってくれた先生と一緒にいろいろ考えてみた結果、
私は生まれつき障害があるんじゃないかと。
そう気づいた(あるいは再認識した)訳です。
思えば、トークで他人を楽しませるなんてこと、まったくしたことない。
いつも、聞き手に回ることで他人を楽しませてきた。
そもそも、自分のどうでもいい体験とかでさえ、
他人に語ることをこれまでの人生でほとんどしてこなかったなあ。
「語る」という行為を、全くと言っていいほど、してこなかった。避けて生きてきた。
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私はもともと記憶力に自信がないです。
歴史ものの暗記は特に苦手です。
だから高校以降は歴史を初めとした暗記科目から逃げてきました。
英単語は流れで覚えました。公式は使用回数で覚えました。公衆衛生は実体験で覚えました。
「原因と結果のつながり(脈絡)で覚える」という行為から逃げ続けてきたんです。
結果として今困っているのは。
病歴聴取しても覚えられない。
「こうだからこうなった」「このあとこうなった」という段階を踏んだ流れが把握できない。
事細かに全部を逐一覚えようとしてしまう。
そしてそんな単純暗記は私には無理。
したがって、聴取した内容は、記憶の断片として散らばり、
それを系統立てていざプレゼンしようとすると、
自分の中で整理された記憶になっていないから、
記憶の断片がぽろぽろと脈絡なく思い起こされてきて、
まるでランダムに出されるジグソーパズルのピースをその順番でスペースに置いていく感じ。
「あれもあった、これも大事だった、それを先に言わないと」
と、話しながらも、言うべきことがぽろぽろ思い起こされてくるので、
結局、行き当たりばったりな言語表出になってしまうんです。
そういうことだと思う。
だから、
記憶、言い換えれば把握の障害。
特に、ストーリーの中で要点をつかんだ把握の能力。
ストーリーの全部が全部をのっぺり覚えている訳ではないのでしょう?普通は。
きっと、ポイントを把握できて、それだけをまず覚えていて、
細かいところはそのポイントを思い起こす過程で一緒に掘り起こされてくるんでしょう?
いくつかだけをポイントとして目印つけてしまってあるんでしょう?
その辺が、具体的にどうなってるのか、私にはイメージがつかないんです。
記憶のしまい方が下手なのかなあ、私。
引き出しにどうしまったかわからなくて、取り出そうとするとわあっといっぺんに出てきちゃうから、
めちゃくちゃな記憶断片になってしまっているのかなあ。
ていうか、取り出し方も下手なんだろうなあ。
どう記憶が掘り起こされてくるのか、イメージがつかない。
「要点をおさえて把握するのも、それを話すのも、どっちかじゃなくて両方があなたは苦手だ」
と今日先生に断言されましたが、
確かに、そうなんだろうな。
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「どうしたらいいんでしょう」
と先生に相談したら、うーん、と悩んでくれました。
「他の人が意識しないでしている、要点をおさえるっていうのを、
意識的に言語化しないといけないのかもね。
トレーニングである程度は克服できるだろうけど、
でも他の人が無意識にやっていることを意識的にやらないといけないって点で、
ハンディキャップにはなるだろうけどね」
かなり深刻に心配してくれました。
私の障害はかなり重度のようです。
障害者手帳が支給されれば少し開き直ることもできるのでしょうが、
障害されている部分が限局的だし、障害を理解もされず生きていかなくてはならないのでしょう。
障害のグレーゾーンのつらさを少し実感。
リハビリで少しはよくなるんだろうか。
「自分のそういった部分をちゃんと考慮して将来を決めた方がいいよ」
と先生に助言されましたが、
そもそも私は今後この職業やってけるんだろうか。
早めに別の資格とっといた方がいいのかもしれない。
どんな職業がいいのかわからないけど。
障害克服の打開策が思い浮かばなくて、
とりあえず自分なりに自我流リハビリをしてみるしかないのかなあと、ぼんやり考えています。