四角いパレット

katataka's blog

「断らない救急医療」の難しさ

金曜日の当直では、救急搬入7件のうち、3人を集中治療室ICUへ入院させ、

「こんなにたくさんが一晩でICUに入るなんてこと今までなかった」

ICUの看護師を言わしめました。

(それくらい、普段は救急に疎い病院なんです。)

途中、あまりにも連続で重症の救急搬入を受け入れてしまったため、

自分のキャパシティをオーバーする場面があり、

スタッフの皆さんに大変迷惑をかける場面もありました。

酸素投与してもSpO2 80%台の人が運ばれてきたとき、

他の人の処置のため手が離せず、

30分くらい駆けつけられない状態が続いてしまったりとか。

苦しんで暴れる患者さんを看護師1人で点滴などの対応したと聞き、

大変反省しました。申し訳ありませんでした。

前回の当番日も、3台の救急搬入を同時に受け入れてしまい、

看護師さんへ大変ご迷惑をおかけしたことがありました。

反省を生かせませんでした。

その後は、今度こそこの反省を生かし、

引き続き別の処置で2時間くらい手が離せなくなったときは、

誠に不本意ながら救急受け入れ要請を3件ほど断ってしまいました。

「全部受ける!」と日ごろ自分の中でひそかに思いながら当直に挑んでいた私ですが、

受け入れに対応していただいているスタッフや、

本来速やかに提供されるべき医療が受けられなくなる患者さんのことを考えると、

受け入れ要請を断ることはやむを得ないです。

そう実感し、反省しました。

「断らない救急医療」を売りにしている病院もありますが、

医師もそうですけれど、それに対応する看護師など医療スタッフの人数、

空いているベッド数などの条件が満たされて初めて可能なのだなと

あらためて思い知らされました。

さて、明日で3連休は終わりなのですが、

連休明けのベッドの数がどうしても足りません。

病院全体のベッド稼働率を平日はぎりぎりで運用しているため、

連休翌日午前中に退院してくれる人が現れないと困る状況です。

なんとかなるでしょうか。

本日は年末年始から続いていたフィーバータイムの最終日です。

 こうして朝から晩まで病院に入り浸って、

ICUでの人工呼吸器の調整や、大風呂敷を広げてしまった臨床研究の回収作業に

没頭できる期間を与えてくれた家族と親族のみなさんに感謝します。