今日も特に当番でも何でもない日当直業務をしているのですが、
時折救急車から受け入れの要請の電話がかかってきます。
今夜の当直看護師さんに
「救急車受け入れを18件断られた新患の発熱患者さん、当院で受けてもいいですか…?」
と恐る恐る尋ねてみたところ、
「初診の発熱患者さんは、いつも非当番日はお受けしていないです…」
と返答がありました。
そういうわけで、少し心が痛みますが、
今夜は上記のような救急搬送の受け入れはお断りさせていただいています。
先ほどは22件断られた市外からの救急車からの電話もありました。
今夜はお力になれず申し訳ありません。
救急車を断るだけなら誰でもできます。
一方で、救急車を受け入れるのはいろんな条件がそろう必要があります。
一緒に対応する看護師や、時間外の検査等に対応する職員や機器の状況、
他の専門分野の医師の対応の可否、病棟の受け入れ態勢など、
いろんなバックアップ体制がそろって初めて救急車をお受けできるのです。
当直医だけがやる気があっても救急車は受けられません。
これまで私が勤める先は、トップの人が「救急は大事だ、積極的に受け入れるように」と言ってくれていて
夜間だろうと休日だろうと頼めばなんとかしてくれることが多かったので、
それらに甘えて思う存分救急車を受け入れていた側面もあったのですが、
現在勤めるところは、まずトップの人が「発熱はなるべく院内に入れないように」という基本姿勢であり、
当番日こそ救急(といっても例えば血液検査の結果が出るまで2~3時間かかるゆっくり救急)をしているものの、
それ以外の日はますます消極的です。
まあ、内実伴わないのにホームページのトップに「24時間365日!」と掲げてしまった痛い状況ではないのが幸いですが…。
救急隊からの電話をお受けするたび、つい心が痛みますが、もう少し肩の力を抜いてやっていこうと思います。